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匠の声

「伝統を守る職人」 百四十年の杉の大樽

私どもの蔵、赤間醸造(株)は、明治元年創業です。(株)磯部商店の名前で醤油醸造業として始まり、戦争などの混乱を乗り越えて明治・大正・昭和・平成と144年の月日を醸造一筋でやってきました。 そのこだわりを短いながらお話ししたいと思います。

こだわりの醤油、それを育む杉樽

お醤油の原料は何かご存知でしょうか。小麦と大豆と塩、それに水、それだけです。それらを麹菌を媒体にして二年間の月日をかけて発酵・熟成させ、液体の調味料として完成させます。先人が編み出した、数百年来変わらない技法だと思います。
それを熟成させる杉樽ですが、昔は食材保存の容器というものが限られていて、醤油を保存する容器も必然手に入りやすい木材の樽になったのだと思いますが、素晴らしい事だったと思います。
木の繊維には麹菌や乳酸菌その他有用な菌類が棲み着きやすく、樽に流し込まれた原料をそれらの菌が熟成させ、その仕事ぶりを菌が死んだあとも痕跡として残していくからです。
ポリタンクでは決して起こりえない事です。

樽の「くせ」

杉樽に残った麹菌の仕事のくせを「樽ぐせ」といいます。
若い麹菌は二年の長い月日杉樽で呼吸しながら眠り、目覚めて様々な原料を分解する活動を始めますが、その時に前の麹から受け継いだ「樽ぐせ」に忠実であろうとします。そのため、おいしい発酵の仕方が染みている「よい樽ぐせ」が必要なのです。よい樽ぐせがついた樽というのは、蔵にとってお金で買うことのできない何よりの宝であり、蔵それぞれの特徴が出るのもこのためなのです。
しかしながら、この「樽ぐせ」という言葉も、杉樽の殆どが消えポリやステンレスのタンクにとって変わられた昨今となっては、死語となってしまいました。

守りたい杉樽、守りたい味

多くの醸造業でほとんど杉樽が使われなくなったのにも理由があります。というのも、使い続けるには大変なコストがかかるのです。まず新造の樽を手に入れる事が非常に難しく同じ樽を長期間酷使せざるを得ないため、老朽化が激しく、他にも虫が食ったり、木が収縮してそれを締め付ける箍(たが)が緩んしまい、樽として役に立たなくなってしまう事も起こります。
それを修理できる樽職人も大変不足しており、遠方から泊りがけで呼び寄せなければならないような状況で、コストパフォーマンスが第一の企業として考えた時とても割に合うものではありません。
しかしながら、赤間醸造は杉樽を使った醸造を続けます。杉樽で仕込んだ麹には、ポリタンクで仕込んだ麹にはないコクや豊かな風味があるのです。数百年の昔から受け継がれてきた、日本人が慣れ親しんできた味です。
コストのために古い技術を淘汰していく事は企業として重要ですが、こと醸造にはそれは当てはまりません。
先人が編み出した、シンプルにして奥深い昔ながらの製法を守りその味を伝え続けていく事が、日本人の食生活の根幹を支えてきた味噌・醤油の醸造に携わる者の責務と信じています。

杉樽に「櫂」を

今回撮影して頂きました、私が杉樽の中に棒のようなものを入れている作業は「櫂入れ」と呼ばれるものです。 季節の温度に合わせて杉樽の中で麹菌の活動は繰り返され、醤油は発酵していきますが、それに合わせて杉樽の中に櫂を差し入れるのです。こうする事によって全体により多くの酸素が行き届き、熟成が進みます。 これが正直に言ってかなりきつい仕事です。大人の背丈以上の杉樽にたっぷりと入った麹を全力で、しかし粗雑にかき混ぜたりしないよう、真っ直ぐ差し入れ、また真っ直ぐ引き抜かなければなりません。冬でも終わると汗びっしょりになる作業です。 また、力加減やかき混ぜ具合のコツは言葉では説明しづらく、各々の職人の知識と勘によるところが大きいのです。これは職人達の誇りでもあります。 そして、この櫂入れで私たち職人が丹精こめて仕込み、杉樽で熟成させた醤油『生(き)あげ』と、それを山口の本だいだい酢とブレンドした『ぽん実』が、この度下関ブランドの認定を受ける事となりました。大変ありがたい事です。 自分達の醸造への誇りを再認識しますとともに、一人でも多くの方に美味しいお醤油を召し上がって頂けるよう、一層の研鑽をつとめていきたいと思います。

認定品

「伝統を守る職人」 百四十年の杉の大樽

赤間醸造株式会社
〒751-0833 山口県下関市武久町1丁目6-12
TEL:083-254-2422
FAX:083-254-2423
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